都議選は衆院選の前哨戦なのか
2021年東京都議会議員選挙
最近のテレビや新聞などで報道されていることは色々ありますが、次の1点に集約されると思います。
東京オリンピックは開催されるのか。または開催すべきなのか。
有識者・専門家・コメンテーターといわれる方からの様々な意見を聞くと、納得できること、疑問に思うことはあります。受け取る方も人それぞれでしょう。
6月9日に故郷の秋田県八郎潟町で聖火リレーが行われました。幼い頃からお世話になっている叔父さんが聖火ランナーに選ばれ、その様子を母が知らせてくれました。
「親戚の誇り」などと興奮して伝えてきてくれましたが、素直な感想だと思います。オリンピック開催に対する期待は、一般の国民に共通する感情なのです。
オリンピックの影に隠れてしまって、東京都議会議員選挙の報道はあまりにも少ないように感じられます。東京都民として残念です。
公示日 6月25日
投票日 7月4日
前回の都議選では小池旋風が吹き荒れ、都民ファーストの会は大躍進をとげました。そのまま国政に進出すると思われましたが、「排除します」発言で失速。
2017年10月に行われた衆議院選挙では、自民党が大勝利したのは周知のとおりです。
ここで言えるのは
都議会議員選挙と国政選挙の結果は、連動しないという事実です。
中選挙区制と小選挙区制の違い
都議会議員選挙は中選挙区制(1人区~8人区)をとっています。
42選挙区
1人区 7選挙区
2人区 15選挙区
8人区では、およそ各政党が獲得できる議席は予測できます。(当選順位は変動します)
問題は、1人区と2人区です。
前回の小池旋風のような風が吹くと、オセロゲームのように各政党の勝敗がひっくりかえっていきます。しかし全体の数が少ないため、第1党が議席数50%を超えることは難しくなっています。
2021年のように無風の場合は、自民党が勝利します。
2009年に民主党政権が誕生したように、小選挙区制は政権選択という意味づけです。少数政党の意見を反映させるという意味で、比例代表を付加しているのですが。
東京都を含めて、都道府県議会選挙は中選挙区制を採用しています。知事も選挙で選ばれるため、二元政治で互いにチェックし合うということです。
総理大臣を国民が直接選ぶことはできません。そのために衆議院議員のことを代議士と呼ぶのだと私は思います。(個人的な見解です)
都議会議員選挙が重要な意味とは
2021年2月、自民党と公明党の選挙対策委員長が会談して、広島3区の候補者に公明党の斉藤鉄夫氏とすることを発表しました。広島3区は買収の疑いで逮捕された、河井克行氏の選挙区でした。
2021年3月、公明党は東京都議会議員選挙で、自民党と選挙協力することを発表しました。
広島3区は取引に使われたのですね。
国会議員は地元で帰ることが少ないため、各都道府県議会議員が選挙の実働部隊となります。都道府県議会議員に元国会議員秘書が多数いるのは、そういった意味です。
実働部隊をいかに増やして、自身の選挙を有利に戦うか。そのために各政党間での選挙協力が必要になります。
今回の東京都議会議員選挙で言えば、自民党は公明党との協力関係をどの程度強められるのか。2021年10月までに行われる衆議院選挙に向けての試金石となるのです。