2021年東京都議会議員選挙 本当の勝者は共産党である
小池旋風の再来
2021年東京都議会議員選挙が投開票されました。
雨の中、コロナ禍と要員は色々あったとは思いますが、史上2番目に低い投票率となりました。その中でも小池知事の一挙手一投足に、注目が集まった選挙となったことも事実であります。
6月21日
都民ファーストの会からの選挙協力要請に対して、「協力しかねる」との回答。
自らが創設した政治団体ですよね・・・。
6月22日~30日まで
過労により入院。長すぎですよね・・・。
入院中のコメント
「都政の課題が山積する中、改革を続け伝統を守る皆様にエールを送る」
一瞬、自民党・公明党に送ったメッセージと勘違いしてしまいました。
7月2日
酸素ボンベを持って都庁へ来て、記者会見。
天才かよ・・・。
7月3日
都民ファーストの会の候補者の事務所へ出向き、激励する。
「協力しかねる」じゃなかったの?
約2週間、個人的にも振り回されてしまいました。都民の皆さん、全国の皆さんもそうかと思います。
事実として、定数127の過半数を占めた政党はありませんでした。そういう意味では勝者なき選挙だったのでしょう。
マスコミ報道では、都民ファーストの会は善戦した。また公明党は23人全員当選した、などの報道はあります。
今回の結果を受けて、公明党は小池都政への協力を全面にだしていくでしょう。もともと創価学会の選挙の主力部隊である、婦人部に小池知事支持が多かったこともあります。小池知事としては大勝利だったと思います。
今回の東京都議会議員選挙で、改めて底力を見せつけたのが共産党であると私は考えています。
国政選挙の前哨戦なのか
マスコミ報道では、東京都議会議員選挙は国政選挙の前哨戦と言われることが多いです。注目を浴びるという意味では、前哨戦と言えなくもありません。
東京都議会議員選挙を含めた地方選挙は、中選挙区制。衆議院選挙は、小選挙区制という大きな違いがあります。中選挙区制は、少数政党が当選しやすい選挙制度です。
中選挙区の選挙結果というのは、大きくブレづらい傾向にあります。自民党長期政権が続いたのも、そのせいです。
東京都議会議員選挙の意味とは何なのでしょうか?
そのバロメーターとは、政党間の選挙協力ができるかどうか。この1点にかかっています。
共産党の底力
今回の選挙で、自民党と公明党は選挙協力をしていました。公明党は候補者全員当選しました。自民党の候補者選定不足ということもありますが、公明党との選挙協力がうまくいかなかったという結果になっています。公明党としては自分の選挙で精いっぱいで、それどころじゃないということだったかもしれませんが。
共産党は立憲民主党との選挙協力をしました。候補者擁立も両党間で、うまく棲み分けができたのではないでしょうか。
共産党 18 → 19
立憲民主党 8 → 15
選挙協力というよりも、立憲民主党へ貸しを作ったという表現の方が正しいですね。
集票力については公明党がよく話題になりますが、共産党はそれに匹敵する底力があることが改めて示すことができました
唯一の失敗例が、北多摩3選挙区です。公明党と共産党の差は、354票。このおかげで、公明党は全員当選を果たしたのです。
石原伸晃議員の次回選挙危ないぞ
衆議院東京8区(杉並区全域)。この選挙区は、自民党の石原伸晃議員が連続10回当選している選挙区です。
今回の東京都議会議員選挙と前回の衆議院選挙を見て分かる通り、立憲民主党・共産党含めた野党連合ができれば結果は覆ります。
東京8区に限りません。全国各地にこういった激戦区は存在します。
10月に行われる衆議院選挙に向けて、自民党衆議院議員の戦いが始まったのです。